ハウスメーカー・工務店・設計事務所は何が違う?
特徴と傾向を徹底比較

家をつくる会社といえば、真っ先に思い浮かぶのがハウスメーカーでしょう。でも、ハウスメーカー以外にも工務店や設計事務所など、家づくりを手掛ける会社は他にもあります。同じ家づくりを手掛ける会社でも、ハウスメーカーと工務店と設計事務所にはどのような違いがあるのでしょうか。今回はハウスメーカー、工務店、設計事務所の特徴を説明しながら、それぞれの違いを徹底比較してみました!

contents

こんな方におすすめ!

  • 建築業界に興味がある人
  • 家づくりに関わる仕事がしたい人
  • 色々な業界の情報を収集したい人

ハウスメーカー・工務店・設計事務所のキホン情報

まずは「ハウスメーカーって何?」「工務店って何?」という人のために、ハウスメーカー、工務店、設計事務所についてざっくりと簡単にご説明します。

ハウスメーカーとは?

ハウスメーカーとは、戸建住宅の設計や施工を行う会社のことで、住宅メーカーと呼ばれることもあります。ハウスメーカーは日本国内全域や広範囲で事業を展開している会社が多く、自社ブランドの住宅や規格化された住宅を提供しています。住宅展示場を構え、テレビCMやネット広告で大々的に集客を行うなど、マーケティングに力を入れており、年間を通じて多くの棟数を販売しています。

 

工務店とは?

工務店とは、地域に密着して住宅の設計や施工を行う建設会社のことです。なかには大きな会社もありますが、一般的には建設工事ができる中小の業者を指すことがほとんど。全国規模で事業を展開しているハウスメーカーに対し、工務店はある程度エリアを限定していることが多く、新築工事やリフォーム工事、増築工事など、さまざまな住宅工事を行っています。

 

設計事務所とは?

設計事務所とは、建物の設計や工事監理を行う建築士が所属している事務所のことです。一人の建築士が自分で運営している個人事務所もあれば、複数の建築士が所属している事務所もあり規模はさまざまです。設計事務所はハウスメーカーや工務店とは異なり、建物を設計するのが仕事のため自社では施工せず、工務店などに依頼して工事を行ってもらいます。

ハウスメーカーと工務店と設計事務所の違いは?

では、ハウスメーカーと工務店と設計事務所には、どれくらい違いがあるのでしょうか。
ここでは5つのポイントで、それぞれの違いを具体的に比較してみました。

1.会社の規模

ハウスメーカーには旧財閥系企業や上場企業も多く、会社の規模を比較すると、ハウスメーカー>工務店>設計事務所というのが一般的なイメージです。ただし、ハウスメーカーと工務店には、そもそも明確な定義がなく、小規模なハウスメーカーや大規模な工務店もあり、違いはやや曖昧。また、設計事務所も個人事務所のような会社が大多数を占めているものの、なかには大規模な設計事務所もあります。

 

2.家づくりの工期

ハウスメーカーは設計~施工までの一連の流れがシステム化されており、自社工場で建材をカットし、現場で組み立てる工法も多いため、工期は短めです。
一方、工務店は現場で建材を加工するため、ハウスメーカーと比べると工期が長くなる傾向にあります。
そして、設計事務所はゼロから家を設計するため、規格品が使用できないケースも多く、工期が長くなりがちです。
平均すると注文住宅の工期はハウスメーカーで3~4ヶ月程度、工務店で4~5ヶ月程度、設計事務所で5~6ヶ月程度かかると言われています。

 

3.家づくりの自由度

ハウスメーカーは基本的な設計パターンやプラン、規格などが決まっており、その商品ラインナップの枠組みの中で設計を行います。間取り・設備・オプションなどは自由が利くものの、どうしても制限があり自由度は低めです。
工務店はハウスメーカーより自由度が高いものの、自社で施工しやすい工法や設計に偏りがちな傾向があります。
そして、設計事務所は完全にゼロの状態から設計するため、高低差のある土地や不整形地(四角くない土地)など、変わった形状の土地にも家を建てることができ、最も自由度が高いと言えるでしょう。

 

4.建築費用(コスト)

一般的に家を建てるなら、ハウスメーカーより工務店の方が建築費用は安いと言われています。それは、工務店は宣伝広告に費用をかけず、少人数で業務を行っているため、人件費も安く抑えられるからです。
ハウスメーカーはテレビCM、ネット広告、チラシ、モデルハウス、住宅展示場などの広告宣伝費が建築費に反映されるため、工務店と比べると高くなりがちです。ただし、さらに費用がかかると言われているのが設計事務所です。
設計事務所は「設計料」に対してお金を貰うため、もともとのビジネスモデルが全く異なりますし、決まった規格がなく、ゼロから設計するため、どうしても建築費が高くなる傾向にあります。

 

5.提供するサービス

サービス面の大きな違いはアフターサービスです。建設業は10年間の瑕疵担保責任(不具合や欠陥が見つかった場合はその責任を負うこと)が法律で義務付けられていますが、ハウスメーカーはそれを上回る20年、30年といった長期補償をつけている会社が多く、定期的なメンテナンスも行うなど、アフターサービスが充実しています。
これは経営基盤が安定しているからこそできることで、工務店や設計事務所の場合、ハウスメーカーほど充実したアフターサービスを提供するのは難しいのが現実です。

 

職種や仕事にも違いがある!

ハウスメーカーと工務店と設計事務所では、家づくりの方法や提供するサービスに違いがあるため、仕事内容もそれぞれ異なります。「建築業界で働きたい」と思っている人のために、それぞれどんな職種があり、どんな仕事ができるのかをご紹介します。

ハウスメーカーの主な職種

営業職

設計職

施工管理職

インテリアコーディネーター

カスタマーサポート

マーケティング

管理部門(人事・総務・経理など)

 

ハウスメーカーは営業から設計、施工、アフターサービスまで一貫して自社で手掛けるため、多種多様な職種があり、各職種が専門性を発揮しながら連携して家をつくりあげていきます。大きな会社が多いため、職種ごとにしっかり役割が分かれているのが一般的です。

 

工務店の主な職種

営業職

設計職

施工管理職

職人(大工さん)

管理部門(人事・総務・経理など)

 

工務店とハウスメーカーの職種に大きな違いはありません。
しかし、工務店はハウスメーカーと比べて規模が小さい会社が多いため、設計兼施工管理など、一人の人が複数の業務を担当するケースもあります。

 

設計事務所の主な職種

設計職

工事監理

CADオペレーター

 

設計事務所は建築物の企画・設計・監理などを専門に行うため、設計職も「意匠設計」「構造設計」「設備設計」など、細かく担当がわかれている場合があります。
その一方、小さな事務所であれば一人ですべての役割を担うこともあります。

 

ハウスメーカー・工務店・設計事務所にもそれぞれ種類がある!?

ハウスメーカーと工務店と設計事務所の違いについて説明しましたが、一言でハウスメーカーや工務店といっても、そのなかでさらに細かくジャンル分けをすることができます。

ハウスメーカーにも種類がある

ハウスメーカーの場合、「大手ハウスメーカー」「中堅ハウスメーカー」「ローコストハウスメーカー」の大きく3種類に分類することができます。

大手ハウスメーカー

大手ハウスメーカーはその名の通り、全国展開している大規模なハウスメーカーのこと。鉄骨造を得意する会社や、建物の大部分を工場で生産するなど、工業化が進んでいる会社が多い傾向にあります。会社によって工法や特徴は異なりますが、いずれも価格帯は高めです。

中堅ハウスメーカー

中堅ハウスメーカーは大手ハウスメーカーのように全国規模ではないものの、工務店よりも営業エリアが広く、大手ハウスメーカーよりも価格を抑えた住宅を提供しています。
住宅性能と価格のバランスが優れていたり、特徴的な工法を採用していたり、独自性が高い傾向にあります。

ローコストハウスメーカー

ローコストハウスハウスメーカーは、コストを抑えた住宅を提供している会社のことです。一般的には1,000万円台から建てられる住宅を指し、全国展開しているような会社規模の大きいローコストハウスメーカーもあります。

工務店にも種類がある

工務店は行っている仕事内容や役割別に「下請け業務型」「施工特化型」「独立自営型」「FC型」の4種類に分類することができます。

下請け業務型

大手ハウスメーカーからの下請け業務をメインに行っている工務店のこと。ハウスメーカーから工事を任され、施工及び施工管理を行うのが一般的です。

施工特化型

技術力を強みとする施工に特化した工務店のことです。自社で設計は行わず、主に設計事務所と組んで仕事をしています。

独立自営型

自社で営業~設計~施工まで行っている工務店のことです。工務店のなかでは規模が大きく、ハウスメーカーに近い仕事をしています。

FC型

フランチャイズ展開している会社の加盟店として施工を行う工務店のことです。フランチャイズ本部のマニュアルに沿って、営業・設計・施工管理を行います。

 

設計事務所にも種類がある

設計事務所も業務内容によって「アトリエ系」「組織系」「その他、コンサル系」3種類に分類することができます。

アトリエ系

デザイン性の高い建築設計を手掛ける事務所のことです。少数精鋭の事務所が多く、いわゆる建築家と呼ばれる人たちが属している設計事務所です。

組織系

数10名~1,000名規模の設計士が在籍し、商業施設や公共施設など、大型建造物を設計する設計事務所のことです。
意匠設計から構造設計、設備設計、施工監理まで行うところが多く、住宅の設計を手掛けることはほとんどありません。

その他、コンサル系

街づくりや施設建設のコンサル業務を専門に行う設計事務所建築確認申請(建築基準法に適合しているかどうかを審査する手続き)に特化した設計事務所もあり、設計事務所といっても実際に設計業務を行うことはほとんどありません。

 

まとめ

いかがでしたか?家づくりをする会社と言っても、それぞれ違いがあることが、お分かりいだけたでしょうか?「家づくりに関わる仕事がしたい」と思っている方は、「どんな家をつくりたいのか?」「営業か、設計か、施工か、どうやって家づくりに関わりたいのか?」を基準に会社を選んでみると良いかもしれません。

なお、ALLAGIはハウスメーカー(中堅ハウスメーカー)に該当する会社です。上記で紹介した通り、営業・設計・施工管理・マーケティングなど、多種多様な職種があり、活躍のフィールドは多彩。「家づくりに興味があるけど、やりたいことが定まっていない」という方は、選択肢がたくさんあるハウスメーカーで自分に合った職種を探してみてはいかがでしょう。

さらにALLAGIは、注文住宅事業や分譲住宅事業だけでなく、中古リノベ事業、不動産売買仲介事業、宅地分譲事業なども展開しているため、さまざまな事業に携わるチャンスがあります。
ちなみにALLAGIが展開する注文住宅ブランド「STYLE HOUSE」は、北摂商圏・高槻市で2年連続販売数1位を獲得(2020年、2021年の地域ビルダー部門)。
会社全体の売上高も10年で14倍にまで伸びており、どんどん事業規模が拡大しているため、活躍のフィールドはこれからさらに広がっていくでしょう。

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